ネルヒモのブログ

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漫画「もやしもん」の感想

最終回を読む前の感想。一言で言えば、全体的に中途半端だった。もう一歩が踏み込めていないイメージ。

 妄想の垂れ流しで悪いが、作者は理詰めで考え過ぎるタイプなんじゃないかなと。現実の整合性を常に考えて、感覚的に辻褄が合わないとイライラする感じ。
 演出が面白ければ、嘘成分多目でゴリ押ししてもいい分野が、漫画だと思う。
 面白さよりも整合性<作者基準の、読者からは理解の得られない整合性>を優先して中途半端になったのではないか。


・キャラ別感想
 宏岡亜矢(バーで働いてる姉御的な人)が嫌い。上から目線で説教をしてくる。「大人になれば分かるよw」とかおっさんが子供を馬鹿にする→「ああいう大人は嫌い」。ここで止めてればいいんだよ。その後に、理由くどくど説明+上から目線。私は見識広いのよと言わんばかりに語り出す。
 結局、亜矢もバカ(実際にはバカではない)をバカにして溜飲を下げてるだけだからうざい。だから、「私はこう思う」と言いながらも、したり顔をしちゃう。本当に勘弁してね。

 結城蛍が謎すぎる。大学を休学する。女装をする。自分はゲイでもオカマでもないと主張し、主人公にキスをする。この破天荒なキャラが熱心に家業でもある酒造りに没頭する。今まで、抑圧されてきたので大学で鬱憤を晴らす。主人公直保と同じ考えだ。
 女装ってのはかなり強烈な事だ。本人は別に女装に強い憧れを持っていた訳ではないが、大学デビュー的な意味合いで何かしたかった、との事。その一つが女装であるらしい。大学に行き始めて、特にその気がない人がいきなり女装する訳がない。意味不明である。

・全体のもやもや感
 この作者の良い点を上げれば、漫画が読みやすい。絵が見やすい。これに尽きる。

 悪い点はキャラの書き分けが出来ない。本人自身が自虐ネタなのか、蛍と顔の同じキャラを二人を登場させる。ミスコンで蛍のコスプレした長谷川にみんなが気づかない。ひらひらした衣装は、コスプレと同じでだから、変装したら暗いステージでは気づきにくいってのはあるけど、さすがにやり過ぎだ。蛍に似た人が3人になっちゃう訳だし。しかも似てる理由が双子とかクローンとか親戚ではなく、理由がない。

 この物語のテーマの一つである、大人とは何か。それがネガティブな誘導にしか捉えられない。亜矢の言葉が俺に届かないのは、作中で駄目な大人がほとんどの漫画だからだ。
 酔っ払ってセクハラするおっさん、長谷川の親父は頭でっかちだし、全体的におっさんウゼー(作者的には反面教師的な意味合いだとしても)作品全体の空気がそうなのに、色々な考え方があるって提示が薄っぺらくなる。
 もっと、かっこいい大人を出して欲しかった。
 樹教授はチート長老キャラだから、大人ではあるけど、大人キャラじゃないんだな。

 また話が戻るけど、ここまでリアル系のテーマの話なのに、結城蛍の女装、同性愛をスルーしちゃうのがおかしい。
 俺だったら、その気がない、そぶりもない友達がいきなり女装して現れたり、キスされたりしたら、物凄くびっくりする。キスしておいて、ホモではないです(あなたに恋愛感情がある訳ではない)。とか言われたら、頭がおかしくなる可能性もある。
 他の漫画でもよくホモ、レズが出てきても、なぜ周りが無条件で受け入れてしまうのか。触れると面倒くさいから目を背けているのか。だとしたら、そもそも何でそういうキャラを出すのか。せめて、これこれこういう理由があった位の設定付けくらいは欲しい。


 話は変わるけど、いつの間にかオカマって、テレビでは言葉狩りされたの? おねえキャラって何だよ、テレビ的にキャラを演じてる芸能人もいるって言い訳なのか? 色鉛筆の肌色(薄オレンジ)並みにウゼーよな、アフリカの色鉛筆は肌色が茶色なのにね。